HSPの人が抱えやすい、生きづらさ。
周囲に理解されづらい敏感さは、時に批判される材料となってしまいますよね。
・細かい
・わがまま
・気にし過ぎ
・打たれ弱い
「自分はダメなんだ」「もっと頑張らないと」と、自分より鈍感な人と同じ土俵で真っ正面から立ち向かおうとしてしまう。
生きづらさの原因は気質より性格

生きづらさを抱えたままでは苦しいですよね。
しかし、HSPだからといって生きづらいまま生きなければならない事も無いし、生きづらさとHSPは必ずしもイコールでは無いとわたしは思います。
ただ、HSPの人には「生きづらさ」を抱えている人の方が多いのも事実。
HSPの敏感さは生まれ持った気質ですが、自身の性格は後天的に身に付いた思考癖や経験などから形成されたものです。
気質と性格は同じように感じるかもしれませんが、気質と性格はまた別のもの。
性格や思考癖の方は変えることが出来るんです。
もちろん気質がベースにあってこそなので、敏感さゆえに傷付いたり臆病になる経験は敏感ではない人より圧倒的に多く、必然的に生きづらさを抱えやすい気質とも言えます。
しかHSPでもみんな性格や捉え方、生きづらさを感じているかは様々です。
私がこれまで出会ってきたHSPの人たちは、確かに生きづらさを抱えている(た)人も多いですが、そうでない人もいました。
生きづらいと感じるのはどうして?
まず、なぜ生きづらさを感じるかを考えてみましょう。
私の例だと
・長く一緒にいる人や環境のニオイが気になると具合が悪くなる
・騒音や大きな音や声に疲れやすい
・人の悪意に敏感に反応する(自分以外に向けられていても同様)
・精神的に消耗するとすぐ体調を崩す(弱い)
一言で言うと、周りの人より気にしやすいポイントが多いことが「ダメ」だと思っているんですよね。それが理解されづらいから生きづらい。
子供の頃からこの敏感さは家族にも全く理解されず、気質そのものを否定されていたこともあり「敏感さは悪」として長年認識していることも影響していると思います。
じゃあ普通ってなに?
生きづらさに悩むHSPの人の中には、自分の感情や感じ方を、自分自身で否定している事が多いような気がします。
「ニオイが気になる・・・」と感じても「みんなは気にしてないのに」とか「わがままだよな・・」とか、即座に自分を否定する癖が付いているのです・・。
「普通そんなこと気にしなくない?」と言われたり、言わずとも思われていることはHSPなら敏感に気付いてきたはず。
結果「ああ自分は普通じゃないんだな」と認識してそれが価値観になって、「普通」になろうとする。
でも普通という言葉ほど抽象的でふわっとしているものって無いと思いませんか・・?
もちろんある程度の一般的な考えや常識ってあると思いますが、それは感じ方に当てはめる必要はないんじゃないかな、と思います。
誰かが自分の感じ方を「普通じゃない」「異常」と感じても、それはその人が思うことだから、自分の「普通」は自分が決めていいんです。
自分の感情を受け止める
HSPの人には、本当に頑張り過ぎる人が多いと思います。
でも、こう言われても「そんなことない」「頑張れてない」と反射的に思ってしまう人が多いですよね。
しかし現に、わたしの周りにいるHSPの人たちは本当に頑張り屋さんです。
弱くてすぐダメになってしまうこんなわたしでさえ、これまで出会って来た職場の上司や先輩、同僚や友達などの周りの人たちには、いつも「頑張り過ぎ」「頑張り屋さんだよね」と言ってもらえていました・・。
つい他人に圧倒されて自分に負担を掛けてしまったり、まあここは自分が我慢しようと譲ってしまったり。悪意に簡単に打ちのめされてしまったり。
でも、常に自分を否定して、感情に蓋をしたままでは、ずっと生きづらさを感じることになります。
自分が感じた気持ちをじっくり受け止めて、認めてあげませんか・・。
嫌だなと思ってもいい、我慢出来ないと思ってもいい、許せない人がいていもいい。
口では綺麗事を言っていても、本当に思っていなければモヤモヤするだけですし、自分が感じたことは事実なのだから。
HSPである自分の敏感さを認める、受け止めることが、楽に生きるための第一歩だと考えています。
価値観が変われば、見える世界が変わる
HSPだろうとそうでなかろうと、みんな自分の価値観を信じて生きています。
https://nanolooog.com/hsp-tadashisa
今自分の前に広がっている世界は、それぞれの価値観というフィルターを通して見ている世界。
価値観って無意識に形成されるので、自分の価値観を疑うことってあまり無いですよね・・?
一旦、「自分の敏感さ」は、本当に悪いことなのか疑ってみてください。
自分の敏感さにはほとほと参っていれば、「ダメな自分・・」と落ち込んでしまいそうですが、もしこの敏感さが大切な人の悩みだったら?
「敏感なことはダメだから治した方がいいよ」と言えますか?
生きづらいと感じることがあるなら、自分が何をどう感じたのか、じっくり感じてみてみることをオススメします。
どんな汚いことを思ってもいいし、周りから批判されそうな感情でもいいと思います。
自分の感情を感じきる(まずは受け止めること)って大切だなと、私は身を以て感じています。
1人が難しかったら、信頼出来る誰かに聞いてもらってもいいと思います。
HSPの方にはブログをやっていたり、カウンセラーなどの活動をしている方も増えています。
「自分だけ」「自分が異常」と思っていた事でも、同じような感覚や気質を持った人は必ずいます。
「自分だけじゃない」と知ったり分かり合ったとき、これまでの「自分だけ」と思っていた価値観は見事にひっくり返るし、見える世界って本当に変わると思うんです。

HSPは、生きづらさを抱えやすい気質とも言えますが、わたしはもっと楽に生きられる方法はあると思っています。
あなただけの人生、繊細だからこそ味わい尽くせる感覚を大切に、楽しく生きていって欲しいと思います。